オタク出会い厨になる

「隣の市に○○っていうラーメン屋が美味しかった」

「○○のランチが美味しかった」

ある日同僚から有益な情報をもらう。

内勤の民としては非常にありがたい。ありがたいのだが……

 

 

僕には友達がいない。

非常に困った。今年30歳になる独身男性だが一人でお店に入るのは恥ずかしい。

そう、僕は恥ずかしがり屋なのだ。可愛いね。

困ってた僕に天使が囁く

 

 

ーーフォロワーを巻き込めばいいじゃん

 

 

悪魔的発想だ。もしかして僕は天才なのかもしれない。ホントにFラン大を卒業してよかった。

 

思い立ったら吉日。さっそくフォロワーに連絡を取る。時間が経っちゃうと忘れちゃうからね、これはライフハックとして使えるよ。

 

まぁそんなこんなで紆余曲折もあり、なかば強引に約束を取り付ける。強引というか無理矢理というか、ゴニョゴニョ……

 

そして当日。

ん?あれぇ、おかしいなぁ……頭が痛い。何とも言えない吐き気。あぁ、これはアレだわ。アレ。二日酔い。

流石に昨日3時までは飲み過ぎた。反省反省。

 

まじでどうしようもないので約束の時間を一時間遅らせてもらう。

自分で誘って自分で時間指定した上でそれを自分の都合で変更する。

お前らこれがアラサーになるってことだよ。

よく見ておけ。

 

なんとか待ち合わせ場所に到着。

そこはランチの定食が美味しいお店。楽しみだ。

席に通される。メニューを見る。どれも美味しそうだ。

さぁ、頼むぞ

「しゃぶしゃぶ食べ放題で」

美味しかった。

 

オタク、女装するseason2

このブログを読んでいる賢い諸兄らにはもうおわかりだろうが改めて言わせてもらうと僕はオタクである。

そしてオタクのフォロワーもまたオタクである。

僕は5月某日、都内で開かれるオタクたちの集まりに行ってきたのだ。

そう、これはオタクたちの……

 

ーー祭典(フェスティバル)ーー

 

 

そんな愛すべきオタクたちだが、彼らの界隈ではフォロワーをレイプするという悪しき風習がある。

僕はなんて頭のおかしい奴らだろうと傍から眺めてはいたのだが、この時はまさか自分が標的になるとは露にも思わなかったのだ。

 

 

待ち合わせ場所に全員が着き、居酒屋へ移動をした。

居酒屋に着いた時、僕は急に尿意に襲われる。

「ちょっとトイレに行ってくる」

席につく前にスッキリしてこよう。そう思ったのだ。

「え、ダメだよ^^」

ーーなぜ?

 

しぶしぶ端の席に座ろうとする僕

「いやいやポメさんは真ん中で^^」

ーーなぜ?

 

疑問に思いながらも真ん中の席に座る。

そして両隣にはN氏とT氏。

 

( ハメられた……っ! )

 

理解したときにはもう時すでに遅し。

二人の野獣のような視線を感じつつ宴が始まってしまった。

 

そこからはもう地獄の時間だった。

二人からの執拗で粘着質でいやらしいセクハラの数々。

隙があらば脱がせようとしてくる。

周りに助けを求めても誰も助けちゃあくれない。

むしろ敵側の立ち位置にいる。

孤立無援とはこのことである。

負けるな俺はホーリーナイト!!

 

 

 20代最後の年。

僕は人間の冷たさを知った。

これでまた一つ強くなれた。

サンキュー、オタクたち。

そしてフォーエバー アンド ファッキュー、オタクたち。

僕はレイプになんて負けないンだから!

 

 

まぁ、そんなこんなで無事(?)一次会を終えたのであった。

(会話の内容はまったく覚えてません。僕の脳細胞はミトコンドリアなので)

これからまだまだ続くオタクたちとの珍道中。

カラオケ・ゲイバー・女装バーとイベントは○んこ盛りだ。

(○に入る言葉は各々で考えてください。)

オタクたちは僕に休む暇を与えてはくれない。

だってそう、夜は、まだまだこれからなのだから

 

 

To Be Continued...

オタク、女装する

5月某日、オタクはオフ会をしに新宿へと向かった。

 

待ち合わせは18:50。オタクがその日に泊まるホテルにチェックインしたのは15:00。

さて、だいぶ余裕がある……

暇をもて余しているオタクに悪魔が囁く

 

ーー先に飲み始めちゃいなよ

 

その声に導かれるようにオタクはフラフラとしかし確実な足取りで歌舞伎町へ向かう。

 

そしてたどり着いたのはめだかという店(URL貼ると広告みたいになるんで自分で検索してください。)

ここがまたオタクの財布に優しい。サワーが一杯180円。これは嬉しい。調子に乗っていっぱい頼む。

 

4杯目の注文に差し掛かった時、ある異変が起きた。

おや……なかなかこない。

これは、もしかして頼まれてないのでは……?

と思い再度注文。

 

そしてくるお酒2杯

 

迫りくる待ち合わせの時間。

焦るオタク。

オタクはメロスのような男で義を重んじる人間だ。

遅刻なんてもっての他である。

慌ててお酒を飲み干す。

急いでお会計。

そして足早に待ち合わせ場所に向かう。

 

走れオタク、セリヌンティウスが待っているぞ。例えこの心臓が張り裂けそうになっても約束の時間に辿り着くのだ……

だってオタクとセリヌンわ……ズッ友だヵら……っ!

 

そしてオタク見事待ち合わせ場所着き無事遅刻した。

 

オタク、コミケに行く

12月某日、オタクはコミケに行こうと思い立った。だって平成最後だし、20代も最後だしなんか暇だし。

なによりオタクは初めてのコミケに行ってコスプレを見て「萌え~~っ!!萌え~~っ!!」と叫びたかったのだ。

 

オタクはコミケに行くにあたり何が必要か事前に調べた。

そう、オタクはA型だからそういうところはきっちりしている。Twitterでの情報だと、まずなによりもコミケは前日にお風呂に入るのが大事だとリサーチの結果わかったので早速お風呂に入る。

オタクの髪型はツーブロックなのだがシャンプー中、髪型で遊んでいると「和泉元彌の真似してるチョコプラの人に似てるな……」と思ってしまった。そこから、頭の中は「そろり……そろり……」が支配している。地獄だ、誰か俺を殺してくれ。

 

すまない、話が逸れたな。話を戻そう。

オタクはチョコプラのIKKOさんの真似してるほうが好きなのだ。だけど最近テレビでに露出も増えてきて若干食傷気味になってしまった……T兄弟とかもっといろんな芸を推していってほしい。

 

~終~

オタク、オフ会に行く

22日某所、今日は待ちに待ったオフ会の日だ。

普段、人よりも野性動物に出会う確率が高い田舎のオタクにとっては今日という日は貴重な1日なのだ。早速切符を買い新幹線を待っているとふと、喉が乾いてるのに気付く。そして目の前にはストロングゼロ……どうせトンネルとかで電波がなくて暇になるだろうと思い購入。恥ずかしい話だがオタクはシャイなのでアルコールの力を借りないと人と喋れないのである。決してお酒が好きだからとかそういう理由ではないことを読者の皆さんにはわかっていてほしい。それにしても午前中から飲む酒は最高だな!!おい!!!

飲みはじめてからしばらくするとオタクはあることに気付く。

 

おや?……これは、いや……まさか……?

 

お腹が痛い……っ!しかもこの痛みはお腹を下した時のもの……っ!腹部から肛門部にかけてじんわりと痛みが巡ってくる。脂汗が止まらない、トイレに行くべきか?それともこれは一過性のものなのか?オタクには判断がつかなかった。一先ず落ち着くためにも飲み物を飲む。あ、これアルコールだ!やばいやばいやばい止まらない腹痛、流れる汗、一分一秒が鬼のように長く感じる……けどトイレにはなるべく行きたくない……だってきったねぇもん。

なんとか便意を退け無事目的地の新宿に到着する。ここからがメインディッシュだ、新宿西口ポケモンGOの聖地と言われるヨドバシカメラ付近へオタクは向かった。

新宿というアバンチュールの多い場所にキモオタが行った日にはきっとカツアゲされてしまうとオタクは内心ビクビクしていた。(結果カツアゲはされなかった)だが、そんな不安も一蹴するくらいの人の多さ!辺りを見渡しても人!人!!人!!!なによりもカップル多さ!

いちゃつくのはやめてください!泣いてるオタクもいるんですよ!!ミュウツーチコリータもゲットできたのにいまいちスッキリしないままイベントは終わり、オタクはホテルにチェックインをして眠りにつき枕を濡らしたのであった。

 

終わり

オタク婚活記

9月5日、オタクは街コンに行きました。

せっかく休みをもらったのに上司の命令で泣く泣く街コンに参加しました。一人で。

片道1時間強かかる道のりを"無"の状態で電車に揺られながらも大都会新潟市に着いた。気乗りのしないまま駅を出るとオタクはとても驚いたのだ、何故なら街に活気があるから。

オタクの地元は死の街、人よりも獣のほうが多いんじゃないかと思うくらい寂れている。それがこの大都会ではどうだろう、外に人がいるのだ。軽くカルチャーショックを覚えつつ街コン会場へ向かうオタク。

オタクは几帳面なもんだから時間ギリギリではなく30分前に着くように余裕をもって行動する派である。Googleマップでスムーズに目的地付近までついた、だが、お店が見つからない。焦るオタク、迫る約束の時間、吹き出る汗。

時間ギリギリでなんとかお店を発見するが無情にもオタクは汗だく限界オタクに進化してしまった。あぁ可哀想なオタク、神様がいるのならなんて残酷なんでしょう。

ブヒブヒ言いながらもキモオタは受付を済まし席につく。さぁここから戦争の開始だ。隣の席の男に舐められないよう威嚇する。男は気にせずにこやかに挨拶をしてくる。何を笑っているんだ、お前。ここが戦場だったら死んでるぞ?笑うな、歯を食いしばれ。喋る暇があるなら酒を飲め、酒を。

しばらくすると女のほうからは趣味を聞かれ、「Twitterです」と答えそうになるのをグッと堪える。ここでちゃんと我慢した俺はホントに偉いし抱き締めてやりたい。だが、代わりに出した回答がよろしくなかった。

「実写クソ映画鑑賞です」

空気が止まった。女はあきらかに^^;みたいな顔してたのを俺は忘れないよ。

もうここで舌を噛みちぎって自決しようと思ったら男がめっちゃクソ映画に食いついてきた。お前、いい奴じゃん…地獄に蜘蛛の糸とはこのことだよ、もう街コンなんて関係ない。俺とお前で盛り上がろうな。

そんなこんなであっという間に時間は過ぎ終わりの時間が近づいてきた。俺は男とラインを交換しオススメ映画を教えてあげた、「デビルマン」っていうんだけどさ。あいつ見てくれたかかな……喜んでくれるといいけど……

 

他の人ともライン交換はしたけど男以外顔と名前が一致せずラインが地雷処理みたいに慎重になってしまい、この怒りをどこぶつければいいのかわからずまたブログを書いてしまうキモオタであったのだ

 

~fin~

走れオタク

オタクは激怒した。

必ず、かの邪智暴虐の悪いフォロワーを怒らなければならぬと決意した。

オタクにはキャスがわからぬ。オタクは、村の社畜である。汗をかき、上司と酒を飲んで暮して来た。けれどもキャスに対しては、人一倍に敏感であった。

きょう未明オタクは村を出発し、野を越え山越え、3時間かけてラーメンを食べににやって来た。オタクには友も無い。女房も無い。オタクは、それゆえ、ラーメンを食べに、はるばるやって来たのだ。

先ず、そのラーメンを食べ、それから帰り道をぶらぶら歩いた。オタクには心の拠り所があった。良いフォロワーたちである。今は此の楽しいTwitterランドで、Twitterをしている。

その良いフォロワーたちのTLを、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。

歩いているうちにオタクは、TLの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、TLが暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、TL全体が、やけに寂しい。のんきなオタクも、だんだん不安になって来た。

路で逢ったFF外をつかまえて、何かあったのか、二時間まえに此のTLに来たときは、夜でも皆が歌をうたって、TLは賑やかであった筈はずだが、と質問した。

FF外は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて相互に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。相互は答えなかった。オタクは両手で相互のからだをゆすぶって質問を重ねた。相互は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「悪いフォロワーは、キャスをしてます。」
「なぜキャスをするのだ。」
「仲の良いフォロワーと会ってリアルコラボをしておるのです。」
「たくさんキャスをしたのか。」
「はい、はじめはオフ会を。それから、肉を食らいを。それから、酒を。それから、カラオケを。それから、キャスを。」
「おどろいた。悪いフォロワーは乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。このごろは、リスナーの心をも、魅了し、生粋のトーク力、抜群の歌唱力を武器にきょうは、六人を虜にされました。」
 聞いて、オタクは激怒した。

「ホントに悪いフォロワーだ。すぐに聞きに行かなければ。」
 オタクは、単純な男であった。バッテリーが残り数%の状態で、のそのそツイキャスビューアーにはいって行った。

たちまちオタクのスマホの電源は落とされた。すぐさま充電をして、キャスを聞いたらもうほぼ終わりの状態だった。

しぶしぶオタクは懐中からツイートを出したが、騒ぎが大きくなってしまった。オタクは、悪いフォロワーの前に引き出された。
「このツイートで何をするつもりであったか。言え!」

悪いフォロワーは静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。その悪いフォロワーの顔は蒼白で、眉間みけんの皺しわは、刻み込まれたように深かった。
「キャスがほとんど聞けなかった腹いせに。」とオタクは悪びれずに答えた。
「おまえがか?」悪いフォロワーは、憫笑した。

「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしのキャスがわからぬ。」
「言うな!」とオタクは、イキり立って反駁した。

「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。悪いフォロワーは、俺の感性さえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」

悪いフォロワーは落着いて呟き、ほっと溜息をついた。

「わしだって、平和を望んでいるのだが。」
「なんの為の平和だ。俺がキャス聞き逃したのだぞ。何が平和だ。」

こんどはオタクが嘲笑した。

「だまれ、下賤の者。」

悪いフォロワーは、さっと顔を挙げて報いた。

「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔になってから、泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
「ああ、悪いフォロワーは悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」

と言いかけて、オタクは足もとに視線を落し瞬時ためらい、

「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。特に理由はありませんが。三日のうちに、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」

と悪いフォロワーは、嗄がれた声で低く笑った。

「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」

オタクは必死で言い張った。

「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。そんなに私を信じられないならば、よろしい、このTwitterに良いフォロワーがいます。私のフォロワーだ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、良いフォロワーを絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」

 

ーーそうしてオタクは帰ってこなかった。

 

~fin~